明治初期の姫路城のお話です。
2024/05/12
個人所有の時期があった姫路城。
姫路城は、明治時代初期に一時的に個人の所有となったことがあります。
明治維新後の版籍奉還により姫路城は国有となりましたが、その後、陸軍省の管理下に入りました。しかし、まもなく民間に払い下げられ、競売でわずか23円50銭で落札されました。
落札者はその後、権利を放棄したため、城は再び国有となりました。
その後、姫路城は陸軍兵営地として使用され、歩兵第10連隊の駐屯地となりました。しかし、城の保存と修理の必要性が高まり、市民の間から修復工事の陳情が行われました。これにより、国費をもって「明治の大修理」が行われ、姫路城は保存されました。
そして1914年には、軍用地を除き姫路市への無償払い下げが決定し、公開されることになりました。
このように、姫路城は一時的に個人の所有となったものの、その後は国や市の手によって大切に保存され、現在に至っています。
世界遺産の姫路城を所有できた方は夢のような時間を過ごされたことでしょう。世界に誇る姫路城は姫路市民の宝です。